取材し損ねた幼稚園の廃墟。

数年前に埼玉県新座市と東京都東久留米市の間くらいの住宅街の中に、廃墟を見つけました。

いかにも園児用というような小さな下駄箱が玄関に見え、奥には幼児用の小さな木の椅子が幾つも散乱しており、一目で幼稚園の廃墟だとわかりました。

建物の煤け具合から、閉園して随分年月が流れていたと思いましたが、その廃墟の前にあった電話ボックスにはまだ「小山台幼稚園前」と書かれていたのです。

それを見て「ここに通っていた人達や働いていた人達は今この廃墟を見たらどう思うだろうなあ」等とそれとなく思い浮かべたものでした。

そんなある日、この廃墟のことを思い出し、現地に久し振りに行ってみました。

しかし、既に時遅くその廃墟は取り壊され、新しい家の建築工事が進んでいたのです。

前の電話ボックスも撤去され、そこに幼稚園があったと言う事実は、近くにあったボロボロの案内板でしか知ることが出来なくなっていたのです。

その後自宅に帰ってインターネットでいろいろ調べてみた所、そこは「久留米小山台幼稚園」といい、廃園したのではなく、休園中と言う扱いになっているとのことでした。

しかし、東久留米市ではもはや幼稚園として見てはいなかった、即ち、廃園したものと見なしていたようです。

制作者には何の縁もゆかりもない幼稚園なのですが、この幼稚園がいつ出来て、いつ閉園したのかが今も気になっております。制作者が住む埼玉県でも、いくつかの幼稚園が休園中と称して廃墟を野晒しにしているようです。また、少子化で、今後もこのような廃墟があちこちに出てくることでしょう。