数学に求められる論理の基礎。
数学では論理力が要求されます。
しかし、論理の基礎は大学入学までには学べません。
ここでは、論理の基礎を解説します。
「任意の…」と「ある…」。
任意の…。
例えば、
- 任意の x>0 で、f(x)>0 となる。
とは、
- x>0 である全ての xで、f(x)>0となる。
という事です。
条件を満たさぬ x が一つでもあれば、その論理は否定されます。
尚、数学では「∀」という記号を用いて、
- ∀x>0 [f(x)>0]
などと書きます。
ある…。
例えば、
- ある x>0 で、f(x)>0となる。
とは、
- x>0 であるある xで、f(x)>0となる。
すなわち
- f(x)>0となるような x>0 である xが一つは存在する。
という事です。
条件を満たす x が一つも無ければその論理は否定されます。
尚、数学では「∃」という記号を用いて、
- ∃x>0 [f(x)>0]
などと書きます。
注意
- 大学の試験で「ある任意の…」と書く人がいますが、ナンセンスです。
論理の否定
倫理の否定が理解できないと数学は絶対に理解できません。
不等式の否定
例えば、
- x > y
という不等式の否定は、
- x < y
と書くと間違いです。
初めの不等式には等号は含まれません。
つまり、x = y もx > y
を否定している訳です。
ですから、正しい否定は、
- x ≦ y
となります。
逆に等号も含む不等式の否定では、等式の否定は等号を含まない式となる訳で例えば、
- x ≧ y
という不等式の否定は、
- x < y
とするのが正しいことになります。
決して、x ≦ y ではありません。
「任意の…」と「ある…」の否定。
「任意の…」の否定。
- ∀x>0 [f(x)>0]
の否定はどうなるでしょう?
これは、f(x)>0 を満たさぬ x>0 が一つあれば否定されます。
つまり、正しい否定は、
- f(x)>0 を否定する x>0 が存在する
すなわち、
- f(x)≦0 となる x>0 が存在する
となります。
数学的には
- ∃x>0 [f(x)≦0]
となります。
「ある…」の否定。
一方、
- ∃x>0 [f(x)>0]
はどうでしょう?
この場合は、 f(x)>0 を満たす x>0 が全く無ければ否定されます。
つまり、正しい否定は、
- f(x)>0 となる x>0 が存在しない
すなわち、
- 全ての x>0 で f(x)≦0 となる
となります。
数学的には
- ∀x>0 [f(x)≦0]
となります。