青春18きっぷの使い方。
青春18きっぷには、独自のルールがあります。正しく覚えて、有効に活用しましょう。
青春18きっぷで乗れる列車。
青春18きっぷは普通・快速列車の普通車専用の切符です。
従って青春18きっぷでは新幹線・特急・急行・グリーン車指定席・寝台車は一切使えません。これらの列車に乗った場合は、当該料金の他に正規運賃を申し受けることになります。
普通・快速列車の普通車であれば、指定席も利用できます。但し、この場合は事前に指定席料金を払って予約する必要があります。
- 尚、平成17年度より普通列車のグリーン車自由席もグリーン料金別払いで利用出来るようになりました(グリーン車指定席は利用出来ません。従って『ムーン・ライト高知』及び『ムーン・ライト松山』は引続き普通車のみの利用となります)。
また、『ホームライナー』などの定員制の列車でも、乗車整理券(首都圏ではライナー券)を別に用意すれば利用することが出来ます。
青春18きっぷで乗れる、その他の交通機関。
- バス
- 各旅客鉄道会社のグループ会社がJRバスとして運行しておりますが、これらは青春18きっぷで乗ることは出来ません。運賃を払う必要があります。
列車代行バス、すなわち大規模な工事や災害などの理由により列車の運行が不可能になった際に列車の代用として運転されるバスは普通列車とみなされ、青春18きっぷでも乗る事が出来ます。
- 代行バスは、地元利用者の不便になる可能性がある場合は時刻表などでの告知は行わない場合があります。実際、平成 7年から 9年にかけて大糸線の南小谷以北が不通になっていましたが、当時の時刻表では通過不可能のように書かれていたものの、現地では代行バスが運行されていました。
- 廃止路線の「代行バス」(北海道の旧名寄本線代行バス(遠軽-オホーツク紋別)や長野県のJRバス関東碓氷線(横川-軽井沢間の旧信越本線代行バス)等)はJR鉄道線と無関係となった為、青春18きっぷでは乗れません。
- 航路
- 西日本旅客は広島県に宮島航路を持ちますが、これは青春18きっぷで乗ることが出来ます。なぜなら、連絡船は鉄道のレールを引けない区間において鉄道の代用とみなす考えがあるからです(旧青函連絡線や旧宇高連絡線も青春18きっぷで乗れました)。
一方、九州も博多から韓国・釜山までの高速連絡船を運航しておりますが、こちらは乗ることは出来ません。国際航路が鉄道の代用とは考えようがないからです。
JR以外の交通機関は青春18きっぷでは一切乗れません。青春18きっぷはJRの商品だから当り前だと思うかも知れませんが、特にJRから切り離された第三セクター路線などに乗り入れるJRの列車は意外に多く、その場合でも乗り入れ区間の運賃は払わなければならないのです。以下に例を挙げて置きましょう。
- 東日本は信越本線・長野から上田・軽井沢方面へは途中の篠ノ井からしなの鉄道線に直通運転する。
- 東海は名古屋から関西本線・伊勢線・紀勢本線は伊勢方面へ走り抜ける快速『みえ』は途中の伊勢線が第三セクター・伊勢鉄道の路線である。
- 四国は土讃本線・窪川から宇和島方面へ向かうしまんとグリーンラインは実は窪川−若井間が土佐くろしお鉄道中村線となっている。
加えて、伯備線の総社-清音間には井原鉄道の列車も運行されますが、この列車は伯備線内も井原鉄道井原線の列車として営業しております。
従いまして、井原鉄道の車輌で運行されている場合、この区間は伯備線内と言えども井原鉄道の運賃が必要で、当然青春18きっぷでは乗れません。
また、以下に挙げるJRの子会社・関連会社鉄道も青春18きっぷでは乗れません。
- 東日本
- 埼玉新都市交通(ニューシャトル)・東京モノレールには乗れません。
- 東海
- 東海交通事業(城北線)には乗れません。
- 西日本旅客
- 嵯峨野観光鉄道には乗れません。
青春18きっぷでも特急に乗れる例外区間。
青春18きっぷでは特急利用が認められていませんが、北海道と九州にはそれぞれ青春18きっぷだけで特急列車に乗ることの出来る区間があります。
- 北海道は石勝線の新得-新夕張間。
- 同じく北海道は津軽海峡線の蟹田-木古内間。
- 九州は宮崎空港線の宮崎-宮崎空港間。
尚、実際に特例区間で特急を利用する場合には以下の点に注意してください。
- 特急列車は必ずこの指定された区間内で乗り降りして下さい。そうしないと全乗車区間すなわち超過区間だけでなく特例区間にまたがって特急料金と正規運賃が発生してしまいます。
- 利用できるのは普通車自由席のみです。指定席やグリーン車は対象となりません。
- 博多南線及び上越線ガーラ湯沢支線(越後湯沢-ガーラ湯沢間)は普通列車がありませんが特例区間ではありません。従って、これらの区間では乗車券と特急券が別途必要です。
青春18きっぷの一回当りの有効期間。
青春18きっぷの一回当りの有効期間は一人が一日、すなわち午前零時から翌日の午前零時までとなっております。
但し、乗車中に午前零時を迎えた場合は、その後最初に停車する駅まで有効となります。
尚、最近ではいちいち一回の権利が失効した駅を調べるのが大変なのか「その列車から降りない限り、たとえ車内で午前零時を迎えても有効とする」とか「最終列車まで利用を認める」という扱いをしている現場も増えてきているそうですが、正規のルールではやはり午前零時を過ぎて初めて止まった駅で失効すると言うのが正しいので、決してこの様な扱いを当てにしてはいけません。
尚、東京および大阪の特定区間内では終電まで有効です。こちらは正規のルールとして定められております。
- もし出発駅から翌日になって初めて止まる駅までの正規運賃が2,300円に満たない場合はその区間の正規運賃を別払いして翌日から青春18きっぷを使ったほうがお得です。
指定席の予約方法。
青春18きっぷと併用する快速列車等の指定席の予約も「みどりの窓口」や市中の取扱旅行代理店で受け付けております。こちらは乗車日と乗車区間、列車名を予め指定しなければなりません。
指定席の予約は新幹線や特急と同様、利用列車の始発駅出発日の一ヶ月前の同一日の午前10時からの受付です。尚、前月に同一日がない場合は利用列車の始発駅出発月の 1日からの受付となります。
指定席料金は区間と時期にも依りますが、普通及び快速は510円以下となります。具体的には以下の通りとなります。
(参考)あくまでも乗車時刻基準ですので、閑散期と通常期・多客期に跨って運行される夜行列車の場合は出発地によって料金が異なることになります。
また、『ホームライナー』などの定員制快速列車の乗車整理券(関東地方ではライナー券)ついては、原則として乗車日当日、乗車駅での購入となり、一部を除いて事前予約は出来ません。
青春18きっぷの払戻し。
青春18きっぷは全く使用していない券片なら払戻手数料210円を差引いて払戻せます。払戻しは有効期間内に購入場所に限っての受付です。
- 但し、一回でも使うと、払戻しは一切できません。
指定席については、出発時刻前までに一回に限って無手数料で列車を変更できます(差額は精算されます)。二回目の変更は一旦払い戻して(このとき手数料がかかります)、再度予約します。尚、出発時刻後の払い戻しや変更は一切出来ません。
- 北海道や九州では払い戻し手数料(310円)が指定席料金(300円)より高いのですが、この場合10円の差額を払う必要はなく、単に払い戻し無しの予約取消となります(JRでは予約取消手数料は存在しません)。一部の列車は指定席がなかなか取れませんのでもし出発できなくなったら、早急に予約取消の手続きをして下さい。
青春18きっぷを利用する上で特に気をつけたいこと。
青春18きっぷには一切の補償規定がありません。これは、普通の乗車券なら列車の遅延や突発的な運休で目的地への到達が困難になった場合に適用される補償規定が一切適用されないことを意味します。具体的には普通乗車券では以下のような補償規定があります。
- 現場の承認の元で乗車券に無い経路を迂回できる。
- 出発地に無償で戻って全額払い戻しを受けられる(無賃送還)。
- 使えなかった区間分を無手数料で払い戻せる。
- 代行バスなどに乗車できる。あるいは無償で配布される振替乗車券により民鉄で不通区間を迂回できる(関東地方の場合)。
- 特急列車等の場合は新幹線や他の特急などへの便宜乗車が特認される事もあります。また二時間以上遅れたら特急料金は払い戻しになります。
- 他の交通機関が無い地方だとタクシー代を持つこともあります。
つまり、青春18きっぷでは列車が遅れて接続できなくてもJR側は何の救済措置を取らなくても文句は言えないのです。
勿論、利用者が多ければ何らかの措置が現場の裁量で行われることもありますが、決して具体的に何に乗せろ等と要求してはいけません。
だいたい、青春18きっぷ一回分の権利と指定席券だけで3,000円もしないものの補償にその何倍もする寝台特急や新幹線への便宜乗車を強要するなんて暴力団の恐喝と全く同じです(もしこのような状況を見たら直ちに警察を呼びましょう)。
実際、青春18きっぷで『ムーンライトながら』に乗り損ねた乗客が多数名古屋駅の新幹線コンコースで一夜を明かす羽目になったと言う事例もあります。
しかもその時の乗客は東京で開かれる大規模なイベントへの参加のため、早朝上京を目指していたそうですが、この様な時間に追われているような人が使う切符ではありません。
青春18きっぷを利用するなら、それらのことを承知の上でご利用下さい。あまり法外な要求をあちこちでやると青春18きっぷを廃止しようと言う雰囲気になり兼ねませんので…。