2. スクール用ストラップ型スリップ。
昔はよくブラジャーと併用されていた通学用肌着・ストラップ型のスクール用スリップについて。
2.1. スクール用スリップとは。
今日ではスリップは私立小学校の低学年児童以外には全くと言って良いほど着用されなくなりましたが、昭和末期頃まではスリップは中高生にとっても必需品のスクールインナーでした。
- スリップ
- 胸から腿までを覆う、ワンピース型の肌着の事です。ブラウス等の滑りを良くするための肌着と言う事でスリップと呼ばれるそうです。
昔は中学生でも入学時点でのブラジャー着用は皆無で、ブラジャーを着用するようになるまでは大抵肌着としてシミーズ(ジュニアスリップ・ラン型スリップ)を着用しておりました。
ブラジャーを着用するようになってからも、
- やはり制服の肌触りの悪さから、
- 或いは身だしなみとして、
- また或いは校則などの理由から、
引続きストラップ型のスリップ、すなわち肩紐で吊り下げるタイプのスリップを併用する事が多かったようです。
- 肩紐で吊り下げるため、ブラジャーと同様本体が適切な位置に来るように肩紐を調整する事が出来ます。
- 但し、ストラップ型としているスクール用スリップの中には、肩紐ではなく、肩から胸への部分が紐のように細くなっているだけのものもありました。勿論このタイプでは肩紐の調整は出来ませんでした。
また、ブラジャーを着用していなかった生徒の一部にも、シミーズの代わりにストラップ型のスリップを着用していた娘がいたと言う情報も頂きました。
シミーズ(ラン型スリップ)はブラジャーとは決して併用しないものと認識されていたようで、ブラジャーと同時にストラップ型のスリップを改めて購入する事が多かったようです。
- ラン型とストラップ型を双方利用した事がある方によると、ラン型は肩紐が無く、胸の発育に合わせて調節出来ないので、ブラジャーを着けるくらいになると胸周りがきつくなってしまうのがラン型からストラップ型に換える理由では無いかとの事です。
2.2. スクール用スリップの具体的な例。
スクール用スリップ、すなわち通学時に制服の下に着用するためのスリップは全て白で、裾にはレースが縫い付けられております。
またストラップ型スリップもスクール用はシミーズ(ジュニアスリップ)と同様に多くの製品が切替スリップとなっておりました。
切替になっている場合、多くはバスト切替、すなわち胸のすぐ下で上の木綿部分と下の化繊部分の切替になっておりました。
- 胸が発育して上半身に生地が触れ難くなっている事を想定してのものでしょう。
つまり、ウエスト切替となっているシミーズ(ジュニアスリップ)に較べて切替の位置が高くなっていました。
また、切替になっていない、すなわち全体が化繊製のスリップも稀に使われておりました。
このような事から、いわゆるジュニアスリップの範疇からは外れるようでしたが、それでもスクール用としての特徴を踏襲しているものが多かったようです。
殆どの製品で胸元に白いリボンの飾りが付けられておりましたが、胸の内が透けて見えないように、裾と同じレースの入った布を胸周りに重ねて二重にしているものもありました。
2.3. スクール用ブラスリップ。
スクール用の肌着を作っているメーカは、シミーズ(ラン型スリップ)とブラジャー(とストラップ型スリップ)の中間に当たる肌着も用意しておりました。
具体的には、胸の発育が始まって
- シミーズでは胸がきつくなったものの
- ブラジャーを着けるには未だ早い
と言う状態の娘向けの肌着として、スクール用のブラスリップを用意していたのです。
スクール用のブラスリップは、ストラップ型のスリップの胸の部分の裏に柔かいパッドを縫い付けたもので、発育が始まった乳を痛めないように保護するようになっておりました。
- デザインはやはりスクール用ですので白無地で胸の中央に飾りが付くと言うものです。
つまり、シミーズ→ブラスリップ→ブラジャーとストラップ型スリップと言う三段階の肌着を用意していた訳ですが、実際にはブラジャーにもジュニア用と呼ばれるものがあったためか、ブラスリップは余り使われなかったようです。
- 今日でも、胸の発育状況に依り、数段階のジュニア肌着が用意されているようです。
2.4. スリップとキャミソールは別物です。
尚、今日ではスリップはキャミソールと同じものと誤解される事が多いですが、スリップはキャミソールと違って脚にまで裾が延びているものを指します。また、裾にはレースが付きます。
- 現在はスクール用のキャミソールがあり、一部の中学校や高等学校で夏服のブラウスの下に着用を義務付けているところもあります。
- 平成14年頃ですが、女子中学生の方から「キャミソールは着るけど、スリップなんて肌着がある事さえ知らなかった」と言うメールを頂いた事があります。