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<abbr>要素と<acronym>要素。

HTMLにおいて、略語を意味する<abbr>要素<acronym>要素は、日本語圏には使い分けが難しいように思われます。

ここでは、その使い分け方を考えてみましょう。

<abbr>要素と<acronym>要素・目次。

おことわり。

この文書では日本語文書における使い分け方を考えております。

欧米語文書では、この文書で論ずるような問題は殆ど考える必要が無い筈です。

一方、台湾語や韓国語などでは、同様の問題が発生すると考えられるでしょう。

<abbr>要素<acronym>要素の違い。

HTMLの便利な要素」内の「その他の主なインライン要素」でも解説しておりますが、改めて解説しましょう。

<acronym>要素
頭字語、すなわち略すべき単語の頭文字を並べて作った略語で、一つの単語のように発音する。
<abbr>要素
一般の略語を表す。

なぜ二つも定義されたのか?

歴史的経緯…マイクロソフトが原因だった。

略語と言うなら、一つだけ定義すればいいでは無いかと思われるかも知れません。

元来、HTML 3.0を策定する際に、略語を表すインライン要素は<acronym>要素とする予定でした。

HTML 3.0は結局勧告に至る前に破棄され、代りにHTML 3.2が勧告されました。このHTML 3.2は一般に実装されている要素を集めたものなので、<acronym>要素などは含まれることはありませんでした。

ところが、マイクロソフトは何を慌てたのかインターネットエクスプローラに<acronym>要素を採り入れてしまったのです。

この結果HTML 4.0を策定する際に、略語としてより一般的な<abbr>要素を導入しようとしたのですが、現状を考慮して<acronym>要素も並行して導入することとなったのです。

尚、W3Cでは将来的には<abbr>要素に統一する意向があるようですが、<acronym>要素を排除すべきとは言っておりません。

制作者の私見…双方導入こそ正しかった。

このように、<abbr>要素<acronym>要素を並行して勧告したのは仕方無しだったという事ですが、制作者は、二つの要素を並行して採用したのは間違ってはいないと思っております。

いや、寧ろ正しかったと思っております。

例えば、音声ブラウザが情報を出力する際に、略語を未知の単語と見なす可能性は高いと思われます。

その際に、どのように発音すべきかの手掛かりとして、<abbr>要素<acronym>要素のどちらなのかが役に立つでしょう。

例えば、このような使い方が出来るかも知れません。

<abbr>要素
一般の略語と見なし、title属性で略さない状態の言葉が定義されていれば代りにそちらを読み上げる。title属性が無ければ、粒読みにして読上げる。
<acronym>要素
一般の単語と同じような発音規則に従って読上げる。利用者が意味を問うて来て、且つtitle属性があればその値を意味として読上げる。title属性が無ければ「意味は不明です」とせざるを得ませんが。

日本語文書での扱い。

欧字の略語なら、問題無いでしょう。

日本語でも欧字の略語なら、使い分けはそんなに難しくは無いでしょう。

例えば、全日空の略「ANA」は「エーエヌエー」と発音するので頭字語では無い、すなわち<abbr>要素となります。

日本語文字の略語はどうする?

問題は日本語文字での略語です。

日本語での略語は多くの場合、略される語句の頭文字を並べて、一つの単語のように発音するものです。

そう考えると、一般の日本語略語は大半が<acronym>要素と言えるかも知れません。

一方の<abbr>要素は以下のような場合に用いれば良いでしょう。

本来略す習慣の無い言葉。
表記では略す習慣があっても、発音では略す習慣が無いか全く異なる発音をする言葉。
例えば「米国」或いは米国を意味する「米」などは、口頭では「べいこく」「べい」と言わずに「アメリカ」と言う方も多いです。
顔文字など具体的な意味を持つものの発音が不定であるものに適用する。
略していなくても、発音が難しそうな言葉に対して適用する。
一応、XHTML 1.1では<ruby>要素が定義され、ルビを振ることが出来るようになりました。しかしながら、<ruby>要素を正確にサポートしているユーザエージェントは殆どありません。また、XHTML 1.1より前のヴァージョンやXHTMLベーシック/モバイル・プロファイルでは<ruby>要素は定義されておりません。

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