HTMLに於いて、引用自体は<blockquote>要素か<q>要素でマークアップすべきものですが、他にも考えるべき事があると思います。
ここでは、引用に纏わるマークアップ作法について考えて見ましょう。
引用自体は<blockquote>要素か<q>要素としてマークアップするのが当然ですが、では外国語の文書を引用した場合、その訳は引用として扱って良いのでしょうか。
法的な問題もありますが、HTMLの立場から見て翻訳されたものを正規の<blockquote>要素なり<q>要素なりとしてマークアップするのは順当なのでしょうか。
<blockquote>要素にも<q>要素にも、引用元URIを明示するcite属性があります。
しかし、cite属性で示される先に引用したとされる文章が(言語が異なるため)存在し得ないとなると、ちょっと拙いような気がします。
以上のような理由から、制作者は引用の翻訳は引用とは別のものとしてマークアップすべきと考えます。
制作者は先ず原文を<blockquote>要素としてマークアップして、それに対する和訳を<ul>要素としてマークアップするようにしております。
具体的には以下のようになるでしょう。
<blockquote cite="http://www.w3.org/TR/1999/REC-html401-19991224/struct/text.html#h-9.2.2"><p>These two elements designate quoted text. BLOCKQUOTE is for long quotations (block-level content)and Q is intended for short quotations (inline content) that don't require paragraph breaks.</p></blockquote><p>つまり、</p><ul class="translated"><li><p>これらの二つの要素は、引用された文章を示します。BLOCKQUOTE は長い引用(ブロックレヴェルとなる内容)であり、Qは改行の必要が無い短い引用(インラインとなる内容)のために用意されております。</p></li></ul>
一応、ISO-HTML以外のHTML/XHTMLでは、<blockquote>要素内に<h○>要素を入れる事は問題ありません。
ただ、ISO-HTML以外のHTML/XHTMLであってもISO-HTML同様<h○>要素で文書構造を明示したマークアップを行っている方も多く、そのようなマークアップをしている場合には引用文とは言え脈絡のないレヴェルの見出しが混じるのはどうかと思われます。(後半は制作者の私見ですが)
どうしても見出しを含めて引用したい場合には、先ず<dl>要素を引用文全体とし、見出しを<dt>要素にして、見出し以外(<p>要素など)を纏めて<dd>要素にするなどと言った方法も考えられます。
この場合、見出し等級が数段階に及ぶ場合には、<dl>要素を入れ子構造にすればよいでしょう。
例えば、以下の文章を引用するとします。
<h2>HTMLでの引用。</h2><h3>HTMLでの引用。</h3><p>HTMLではブロックレヴェル単位で引用する場合は、<p>要素などでマークアップした上で<blockquote>要素とします。</p>
これを<blockquote>要素としてマークアップするに際し、以下のようにマークアップし直します。
<blockquote cite="http://…"><dl><dt>HTMLでの引用。</dt><dd><dl><dt>HTMLでの引用。</dt><dd><p>HTMLではブロックレヴェル単位で引用する場合は、<p>要素などでマークアップした上で<blockquote>要素とします。</p></dd></dl></dd></dl></blockquote>
尚、見出しを見出し以外のものにするのは問題だと思われるのでしたら、素直にそのまま見出しを含めて引用するか、引用を諦めてハイパーリンクで対応するかしかないでしょう。
引用元のマークアップが正しくないなどの理由から、マークアップをし直す事も考えられます。
或いはもともと引用文がウェブ文書からのもので無い場合、マークアップが必要です。
更に、引用の意図を分かり易くするため、あるフレーズを強調したり、アンカーを降ろしたりしたい場合もあります。
文章そのものを改竄しての引用は許されませんが、マークアップをし直すだけならその事で文章の意図が変わる事はなく、従って問題は無いと考えられます。
強調は筆者などと断り書きをつけてある箇所を太字にしたりしますが、引用時の再マークアップが禁止されてしまうと、そう言った事が出来なくなってしまいます。
通常、引用する際にいつ引用したかを明示する必要はありません。
実際、アナログ文書で「以下…から引用」と言う表示はあっても、そこに引用時刻も書かれていると言うのは見た事がありません。
しかし、ウェブ文書からの引用では日時を示した方が良いのでは?と思う事があります。
と言うのも、ウェブ文書は従来のアナログメディアと違って修正が容易だからです。
極端な例ですが、引用しようとしたときには当該箇所が修正なり削除なりされているかも知れません。
ただ、現在のHTMLやURIの仕様では、引用日時を明示する方法は存在せず、せいぜい<blockquote>要素などのtitle属性に日時を記述するくらいでしょう。
特に引用元が頻繁に変更され得るとか、引用元が早晩閲覧不能になる事が明確になっているなどの場合には、引用日時をtitle属性でもいいから書いておいた方が良いかも知れません。